
キャリアカウンセリングは、個人のキャリア形成を支援するとともに企業の成長にも寄与する重要な取り組みです。正しく機能すると従業員の定着率向上や組織の活性化が期待できます。本記事では、キャリアカウンセリングで期待できる効果、企業での導入方法や成功させるポイントを解説します。
目次
キャリアカウンセリングとは?
キャリアカウンセリングとは、相談者の職業選択やキャリア形成を支援するカウンセリングのことです。職業に関する悩みだけでなく、働くことに関連するすべてを対象としており、余暇や学習、家庭との両立など幅広い課題に対応します。
近年の働き方改革や雇用環境の変化に伴い、企業で働く従業員はさまざまな悩みを抱えています。キャリア相談ができる環境は必要不可欠といえるでしょう。
「今の仕事が自分に合っているかわからず、転職すべきか迷っている」
「ライフステージが変わり、仕事と家庭の両立に悩んでいる」
「キャリアアップの方向性を知りたい」
キャリアカウンセリングでは、このような悩みに対して対話を重ね、内省を促すことで、相談者が自己理解を深められます。自分らしい働き方や生き方を見つけるための有効な手段です。
キャリアカウンセリングが重要視されている理由
キャリアカウンセリングが重要視される背景には、少子高齢化やグローバル化、テクノロジーの進化などの急速な社会変化があります。
終身雇用制度の運用にほころびが生じ、作業のAI化が進む中で、従来の働き方をしたくない、できないという人も多く、個人が主体的にキャリアをデザインする必要性が高まっているのです。
企業にとっても、これまで主流だった働き方では従業員のモチベーションやエンゲージメントを保つことが難しくなってきています。これからの企業には個別の事情に寄り添うキャリアカウンセリングの運用によって従業員のキャリア自律を支援することが求められています。
以下より具体的なキャリアカウンセリングの効果についてみていきましょう。
キャリアカウンセリングにより期待できる効果
- キャリアプランを作成できる
- 個人や職業への理解が深まる
- 産休・育休・復職に向けての相談ができる
- 従業員満足度が向上し定着率アップが期待できる
キャリアカウンセリングは、従業員にとっても企業にとってもプラスの効果が期待できます。具体的にどのような効果が期待できるのか詳しくみていきましょう。
キャリアプランを作成できる
キャリアカウンセリングでは、相談者が自分の悩みや不安を整理することができ、将来に向けたキャリアの方向性や目標を見直すきっかけになります。たとえば「現状の仕事が自分に合っているか」「どのようなスキルを伸ばすべきか」といった課題をカウンセリングで明確にすることによって、より自分に合った具体的なキャリアプランを描くことができます。
自分のキャリアプランが明確になれば、日々の行動や意思決定に一貫性が生まれ、仕事への意欲が高まり、将来への不安も軽減されることが期待できます。
個人や職業への理解が深まる
自己理解が深まる点も、キャリアカウンセリングによって期待できる大きな効果の一つです。カウンセラーとの対話を通じて、自分自身の価値観やスキル、適性を客観的に見つめ直すことで、これまで気づかなかった自身の強みや課題が明らかになります。課題がはっきりしてくると新たな可能性へ視野が広がるでしょう。
また、キャリアカウンセラーの中には多様な業界知識を持っている人も多く、カウンセラーとの対話で職業そのものへの理解を深めるきっかけとなることもあります。
産休・育休・復職に向けての相談ができる
キャリアカウンセリングでは、産休や育休中の不安や復職後のキャリア形成について相談することも可能です。たとえば、「復職後にどのような働き方を選ぶべきか」「復職までに何を準備しておけばよいか」といった具体的なアドバイスが受けられます。
仕事に対する精神的な負担や働くことへの不安がある場合は、休職という選択を検討するきっかけにもなります。産休や育休でキャリアが断絶してしまうのではないかと不安になる従業員が、安心してキャリア形成に取り組むための大きな助けとなるでしょう。
従業員満足度が向上し定着率アップが期待できる
キャリアカウンセリングの推進により従業員の満足度向上と定着率アップが期待できます。従業員が自己理解を深め、自分の価値観や目標が明確になれば、仕事へのモチベーションが高まるからです。
さらにカウンセリングによって、従業員が自分の価値観と企業ビジョンとの一致点を明らかにできると、長期的に企業に貢献したいという意欲や帰属意識につながります。優秀な人材の流出リスクを下げることができ、継続的な企業の成長において大きな意味を持つでしょう。
キャリアカウンセリングを導入するには?

キャリアカウンセリングは、有料の専門サービスのほか、無料で受けられるものもあります。ハローワークやジョブカフェなどの公的機関が提供するカウンセリングは、無料で経験豊富なカウンセラーが適切な支援を提供してくれます。ただし、機関によって専門分野や対応範囲は異なるため、ニーズに合った場所を選ぶことが重要です。
また、近年では社内にキャリア相談窓口を設置する企業も増えており、従業員が安心して相談できる環境づくりが進んでいます。
無料
国が整備を進めるキャリア形成サポートセンター / 人材会社のような民間機関 / ハローワークやジョブカフェのような公的機関 / NPO団体 / 行政サービス など
有料
キャリアカウンセリングルーム / コンサルタント事務所 など
社内の相談窓口が増えているとはいえ、プライバシーが心配というケースもあるかもしれません。そのような場合、社員が安心して相談できる外部のサービスを利用するのもおすすめです。相談内容が自社内のキャリアパスにとどまらず、労働市場や他業界の動向を踏まえた広い視点からアドバイスを受けられます。さらに、自身のスキルや強みを第三者の客観的な視点で見立ててもらえることで、新たなキャリアの選択肢に気づくきっかけになる点もメリットです。
ベネッセコーポレーションの『キャリアステージ』は、社員の中長期的なキャリアアップ支援を特徴とする包括的なプログラムです。独自開発されたカリキュラムを活用し、理想の実現と成長に向けた自分らしいキャリア形成をサポートします。
このトレーニングでは、自己分析からプラン策定、行動計画まで伴走し、納得感のあるキャリアデザインを提供します。また、人材業界において多様な視点を持つキャリアコーチによる実践的なアドバイスが受けられる点も大きな魅力です。
キャリアカウンセリングの導入を成功させるポイント
キャリアカウンセリングを導入しても、思うような成果が出ず悩むこともあるかもしれません。ここでは、キャリアカウンセリングの効果を最大限に引き出すために押さえておきたいポイントを解説します。
1. 相談の質を高めるための準備
キャリアカウンセリングを効果的に進めるためには、事前準備が欠かせません。相談内容の整理や、履歴書・職務経歴書の準備をするように従業員にアナウンスしましょう。
相談時間は限られているため、話したい内容や課題をあらかじめ明確にしておくことが重要です。履歴書や職務経歴書を準備しておくと、カウンセラーとの対話もスムーズになり、キャリアプラン作成を効率的に進められます。
有料プログラムでは事前準備をフォローしてくれる場合もあるため、より充実した支援を受けたい方にはおすすめです。こうした準備が相談内容の充実度を高め、実のあるカウンセリングにつながります。
2. 相性の良いカウンセラーの選定
カウンセラーと相談者の相性は、キャリアカウンセリングの成功において非常に重要です。相性が悪いと相談が滞りキャリア構築の妨げになる可能性があるため、個人の価値観や目標に寄り添ってくれるカウンセラーを選定する必要があります。
企業内のカウンセラーだけでなく、外部サービスを利用している場合も含め、もし話が合わない、理解してもらえないと感じた場合には、遠慮せず変更を依頼してよいという点を従業員と共有しておきましょう。
逆に信頼できる関係性を築くことができれば、より深い自己分析や具体的なキャリアプラン作成が可能になります。カウンセラーは適切に選定し、相談効果を最大化しましょう。
3. 導入後の効果測定・フィードバック
キャリアカウンセリングを行う際は、その効果を測定するためのKPI(利用率、従業員満足度、離職率など)を設定しましょう。これにより、施策の成果を客観的に評価できます。加えて、従業員からのフィードバックを集め、カウンセリングに対するニーズや課題を把握することも重要です。
たとえば、「相談の時間が限られていて十分に話し合えなかった」「相談後のフォローアップが不足している」といった意見があるかもしれません。これらの結果をもとに施策を見直すことで、キャリアカウンセリングの質を継続的に向上させることができます。
ベネッセのキャリアコーチング『キャリアステージ』とは
ベネッセコーポレーションの『キャリアステージ』は、社員のキャリア形成を包括的に支援するキャリアサポートプログラムです。短期的な転職や資格取得の支援にとどまらず、中長期的なキャリア戦略の設計から具体的な行動支援まで、専属のキャリアコーチが一貫してサポートします。
独自開発のカリキュラムを活用したパーソナルトレーニングでは、自己理解を深めるだけでなく、実践的なスキルアップも可能。学びと行動を両立させながら理想のキャリアプランを実現できます。
社員が個人で自律的にキャリアプランを形成しながら自社へのエンゲージメントを高めることを目指します。
実例!『キャリアステージ』を受講した方の声
2023年度受講
Eさん(24歳・男性)
組織変更やライフイベントなど、環境の変化があっても揺るぎないキャリア観を持ちたいと考え、キャリアステージを受講しました。キャリアコンサルタントの方との対話を通じて、上司には打ち明けづらい本音や悩みを相談できた結果、自信を持ってキャリアアップに向けた行動を起こせるように。新しい業務への志願や公募制度への挑戦など、積極的な姿勢が生まれ、理想のキャリア形成に向けた一歩を踏み出すきっかけとなりました。
2023年度受講
Oさん(30歳・女性)
管理職としての仕事にどう向き合い、どのようなキャリアにつなげていくべきかを模索していたなかで、キャリアステージを受講しました。キャリアコンサルタントの方とのセッションで、自身の強みや課題を整理し、マネジメント力を磨きながら広い視点で自社の事業を成長させるためのキャリア戦略を検討。その結果、キャリアを積みたい職種や方向性が明確になり、具体的な目標を持って業務に取り組む意欲、さらなるキャリアアップに向けて積極的に挑戦する姿勢が生まれました。
キャリアカウンセリングを導入し社員のエンゲージメントを高めよう
キャリアカウンセリングは、従業員が自己理解を深め、将来のキャリア像を明確にするための効果的な方法です。一方で企業においても、従業員のモチベーション向上による離職率低下や生産性向上といったメリットが期待できます。しかし、効果を最大化するためにはただ実施するのではなく、目的を明確にし、ポイントを押さえたうえで導入することが重要です。
ベネッセコーポレーションのキャリアコーチングでは、専属コーチによるマンツーマンのオンライントレーニングを通じて、従業員一人ひとりの自己理解や行動変容をサポートします。社内ではカバーしきれない領域についても、外部の専門家による客観的な視点や多様なキャリア知見を活用できるのが大きな特長です。
独自のカリキュラムに基づいた長期的なフォローアップも可能で、キャリアの方向性に悩む社員への対応や、多様な価値観を持つ若手層への支援にも適しています。社員のキャリア開発に課題を感じている、プロフェッショナルのサポートが必要と感じている方は、ベネッセコーポレーションの『キャリアステージ』をチェックしてみてください。
